カフェ利用も◎鯖江駅からすぐ、町の本屋さん『富士書店』【鯖江市】

カフェ利用も◎鯖江駅からすぐ、町の本屋さん『富士書店』【鯖江市】
この記事のテーマ
昔ながらの本屋さんをリノベーションし、ブックカフェへと進化した『富士書店』。
この記事では、富士書店のサービスや魅力をはじめ、「町の本屋さん」としてのあり方について、オーナーの山本さんにお話を伺いました。

昭和30年から続く本屋さんをリノベーション、鯖江の本屋『富士書店』

今回ご紹介する、鯖江駅から5分ほど歩くと現れる本屋カフェ『富士書店』は、昭和30年から続く本屋さんをリノベーションし、2019年の春にリニューアルオープンをした本屋さんです。

木や緑の温かさと開放的感を感じる佇まいに、歴史を感じる看板が合わさることで、「新しくも懐かしい」そんな印象を与えてくれる場所。
実はちはやふるの撮影地にもなったこともある場所なんですよ!

本屋ですがお茶も飲めます
おしゃべりもできます
本も買えます
出典:富士書店HP

富士書店を端的に表す言葉にこれ以上のものはなく、誰でもふらりと訪れたくなるような緩やかな雰囲気の漂うブックカフェです。

2019年にリノベーションを行ったことで、本屋さんとしての機能をそのまま残しつつ、カフェ利用もできるようになりました。
なんと外のテラス席には、こたつが設置されています。くつろぐどころか出られなくなってしまいそう……。

書籍は、雑誌や漫画から、オーナーの山本さんの好きな本、そしてお客さんからおすすめされた本などが並びます。
エッセイ本からビジネス書、絵本までがずらりと並んでいるのに、世界観やトーンが統一されていて、不思議な感覚に包まれます。

また、富士書店さんの本棚にはセールストークの書かれたPOPなどはなく、帯のない本もちらほら見受けられます。

なんとも可愛らしいキャプションを発見!
こういった小さな積み重ねで、親しみを持てる柔らかいな雰囲気のお店作りをされているのだなと感じます。

また、富士書店の選書の中には、お客さんから実際にリクエストを受けて仕入れるものもあるそうです。
お客さんも一緒にお店作りをしているような感じがして素敵ですよね。

そんな話をしているとお客さんがふらりとご来店され、
「●●っていう本が欲しいのだけれど」
と山本さんに話しかけていました。
「ちょっと探してみますね!仕入れてご連絡します」
と当たり前のようにそう言う山本さん。

お客さんにそっと寄り添う姿勢が、富士書店の和やかな雰囲気を生み出しているのかもしれません。

また、忘れてはいけないのが、ゆったりと腰掛けて飲み物を楽しめるのも、富士書店で過ごす上での魅力ということ。
さっそく、私も特製のホットジンジャーを注文してみました。

メニューが小さい本のようになっていますすりおろした生姜がたっぷりと入っていて、スパイシーな香りが癖になるお味。
ほっと温まる一杯で心休まり、何時間でもいれちゃいそうな予感。

ちらりと店内を見渡すと、雑貨スペースもあり、思わず手に取りたくなるアイテムが盛りだくさん。

昔ながらの本屋さんの雰囲気と、リノベーションしたことで新しい空気が入った富士書店は、「町の本屋さん」として、常連さんもからも新規さんからも愛されるお店。
様々な人が行き交い、癒しを求める憩いの場のような場所です。

不定期開催、富士書店が『富士商店』になることも!?

普段はブックカフェとして営業している富士書店ですが、不定期で『富士商店』という小さなマルシェイベントを開催されています。
1日限定で、普段はお店には置いていないアイテムや人と触れ合うことができる時間です。

2020年12月に開催された富士商店の告知ビジュアル(出典:富士書店facebookページ

もともと、コロナウイルスでイベント出店の機会が少なくなってしまった作家さんなどが、少しでも販売の機会を得られるようにという思いから始められた企画なんだそうです。
美味しいご飯と雑貨と本が小さく集まる会、なんて心がくすぐられるんでしょう!
詳細については随時SNSで情報をアップされていますので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

「君の町から本屋が消えたら大変だ。」町の本屋さん『富士書店』としての役割

「実は私、本を読むよりも、本に囲まれている状況の方が好きなんですよね……」
そうぽつりと山本さんにこぼしてみました。

そうすると、山本さんは、
「わかります!私もそうなんです。本を開かなくても、開いてもどちらでもよくて」
と言います。
「町に本屋があること。それが大切なんだと思います」
そう言いながら、1冊の本を持ってきてくださいました。はるな檸檬『れもん、よむもん!』(新潮文庫)

「きっとお好きだと思います!試しに読んでみてください」
山本さんのその言葉に甘え、飲み物を飲みながらぱらぱら読んでいると、すっかりと世界観に没入してしまい、あっという間に読了。
「また何度も読みたくなるだろう」と購入しました。

偶然の出会いがある本屋さん、富士書店。
そんな富士書店では現在、ある企画に参加されているそうで、それも神社で御朱印を集めるように本屋でスタンプラリーをするという試み(御書印)なんだとか。
本屋さん好きにはたまらない企画ですよね。
そこで、山本さんは御書印に一言メッセージを添えるそうです。

「君の町から本屋が消えたら大変だ。」

「私の目指す本屋さんは、『町の本屋』さんです。誰でも気軽にふらっと足を運べるような場所であればいいなと思います。父の時代から足を運んでくださるお客様のためにも、お店を続けていきたいですね。」

新型コロナウイルスと生活をともにするような、こんな大激動の時代だからこそ。
残り続けて欲しい、町の本屋さんがここにあります。

富士書店さんの基本情報・アクセス・マップ

店名 富士書店
住所 福井県鯖江市本町1-1-20
電話番号 0778-51-0475
営業時間 12:00〜18:00(水曜日は〜17:00)
定休日 日・月曜日+不定休あり
交通アクセス JR鯖江駅から徒歩5分
JR鯖江駅前からつつじバスで本町一丁目下車徒歩2分
北陸自動車道 鯖江ICから車で7分
駐車場 3台
wi-fi/コンセント なし
SNS instagram @fujishoten
Twitter -
Facebook -
WEBサイト https://fujisyoten.storeinfo.jp/

記事の内容は取材時点でのものです。
メニューや営業時間等、変更がある場合がありますのでご了承ください。
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