越前がにミュージアムで越前がにの生態や歴史、漁の仕方を学ぼう!【越前町】
福井県の冬の味覚の王者とも呼ばれる『越前がに』。
越前がには、福井県内で水揚げされたオスのズワイガニのことを指し、全国で唯一の皇室献上ガニでもあります。
今回は、越前がにの生態や歴史を学ぶことができる『越前がにミュージアム』の楽しみ方をご紹介します!
越前がにミュージアムの楽しみ方①まずは記念撮影!
入り口で出迎えてくれるのは大きな越前がに!
人気フォトスポットなので、まずはこちらで記念写真を撮っておきましょう。
解禁日の11月6日に写真を撮りました!
越前がにミュージアムの楽しみ方②『越前の海と生き物』
3階建ての越前がにミュージアムは、吹き抜け部分の3階が海岸、1階が越前がにが生息する水深300m付近を表す、越前の海のジオラマになっています。
順番にまわりながら、越前町の海の中がどうなっているのか探検してみましょう。
3階は越前町の港町の様子がよくわかります
2階は水深100mほどの地点を表しています。
この辺りはまだ太陽光が届くため、海藻もたくさん生えているんですね。
そして、こちらが1階の水深300mの越前がに生息エリア。
この辺りにはもう太陽光は届きません。
ズワイガニはクモヒトデや生き物の死骸などを主な餌としています。
海の深いところにいるのであまり動くこともなく、浅瀬にいるカニとは違って、たくさん食べる必要はありません。
吹き抜けになっている越前の海を楽しみながら、越前がにや海の生き物について詳しくなっちゃいましょう。
(この後は越前がにミュージアムの楽しみ方を項目ごとに紹介します。順路の順番とは異なりますのでご注意ください。)
越前がにミュージアムの楽しみ方③越前がにを知る
越前がにミュージアムでまず知りたいのは、やっぱり越前がにの生態ですよね。
3階では、越前がに(≒ズワイガニ)の分類や分布がパネルで紹介されています。
ビックラブシアター
1階の『ビックラブシアター』では、越前海岸の地形や越前がにの生態、越前がに漁の様子を大画面で見ることができます。
10分ほどの上映なので気軽に見ることができ、短時間で越前がにのことがある程度わかるのでおすすめ!
深海300mのパノラマ劇場
そして、もちろん本物の越前がにの展示も!
その中には、なんと『極』の姿もありました。
極とは越前がにの最高級ブランドで、重量1.3kg以上、甲羅幅14.5cm以上、爪幅3cm以上の基準を満たすものです。
例年、漁獲される越前がにの0.05%ほどしか認められないほど希少価値が高く、2017年の初競りでつけられた値段はなんと46万円でした。
クラブラボ
今回越前がにミュージアムを案内してくださった主任研究員で元館長の大間さん
さらに、越前がにミュージアムには生態研究室まであるんです。
こちらではズワイガニの成長過程や脱皮を細かく観察していて、室内には赤ちゃんズワイガニもいました。
生まれたばかりのカニの赤ちゃん(ゾエア)
まるでちっちゃなクモのようにも見えますが、どのような形をしているのか、電子顕微鏡で観察してみてください!
越前がにミュージアムの楽しみ方④越前がに漁を知る
越前がにミュージアムでは、越前がに漁の歴史や、昔と今漁法の違いを知ることもできます。
かに漁今昔
2階にある『かに漁今昔』コーナーでは、昔の漁に使われていた道具を見たり、漁の方法を詳しく知ったりすることができます。
昭和40年ごろまでは、漁から帰ってきた船を一家総出で浜に引き上げていました。
その時に使っていた轆轤という道具を実際に動かすこともできます。
クラブハウス
様々なカニの標本などが展示されるクラブハウスにも、漁に関する資料があります。
底引き網漁で行われる越前がに漁は、実際にはこのような仕掛けを使っています。
船に網をつけて走るだけだと思っていましたが、こんなに計算された作りになっているとは驚き!
この網を船から数百m以上も下におろして越前がに漁をしているんだそうです。
絡まったりしないのか気になりますが、絡まらないために、他の船としっかり距離を取るなど細心の注意を払っているそうです。
網が破けたり壊れたりすると、1シーズン漁に出られなくなることもあるため、漁場選びも重要です。
漁業には豪快なイメージがありましたが、繊細で緻密に計算されていることがわかりました。
越前がにミュージアムの楽しみ方⑤水族館気分を味わう
越前がにミュージアムの1階には、アーチ状の大水槽に囲まれた海遊歩道があります。
まるで水族館みたい!
実はこの水槽にカニはゼロです(笑)
その代わりに越前沖の近海魚がたくさん泳いでいるので、特に釣りが好きな方にとっては馴染み深い魚に出会える場所かも。
カニはこの先の水槽にいますが越前がにではなくタラバガニでした!
しかし、こうやって見るとズワイガニとタラバガニって全然違うんですね。
ズワイガニの方がゴツゴツしていて強そう…。
海の生き物と触れ合う
海遊歩道の先にあるのは、海の生物たちと触れ合える水槽。
大きなヤドカリもいました。
攻撃してくるのかと思いきや、ヤドカリはとっても臆病で挟んだりはしないんだそう。
持った瞬間にすごい勢いで奥に逃げちゃいました。
そのほかにも、ムラサキウニ、カサゴ、イシダイなどの生き物と触れ合うことができます。
まるでちっちゃな水族館に来た気分が味わえます。
越前がにミュージアムの楽しみ方⑥さまざまなカニの生態を知る
1階にある『クラブハウス』には、ズワイガニの脱皮した殻の標本や、ズワイガニ以外のカニの標本がたくさん置かれています。
ここでは気になったものを2つピックアップしておきます。
ハサミの力は1t超え!?最高級がに『ノコギリガザミ』
一つ目はノコギリガザミ。
甲羅の周りはトゲトゲしていてあまり食べたくなるビジュアルではないですが、東南アジアでは最高級のカニとして名高い、れっきとした食用がにです。
そう言われると食べてみたい…ですが、残念ながら福井県には生息していません。
カニのハサミはものを食べるためにあるのですが、ノコギリガザミのハサミは貝を潰したり、マングローブなどの根を切るために発達し、その威力は乾電池も余裕で潰せるほどだとか、挟む力が1tを超えるとか、とにかくとっても恐ろしいものなんだそうです。
毒あり!『カルイシガニ』
2つ目はカルイシガニ。
カルイシガニという名前の通り、体は軽石のような見た目。
小さいので大人しそうな感じがしますが、そのイメージの通り動きが鈍いそうです。
しかし、毒を持っているので要注意!
毒を持っているカニもいるんですね。
初耳でした。
他にも世界中のさまざまなカニの標本が展示されているので、カニに詳しくなっちゃいましょう。
越前がにミュージアムの楽しみ方⑦越前がにミュージアムで遊ぶ!
越前がにミュージアム1階には『かにしばい』や『絵画水族館』など、大人も子供も遊べるスペースがあります。
家族連れの方は、こちらで目一杯遊んでみては?
絵画水族館
自分の書いた絵が大きな海に映し出される、ワクワクのブース。
楽しそうなのでやってみました!
透けた…。
しっかり塗らないとスッケスケになっちゃうみたいです。
濃く塗ってあげてください!
かにあつめ
ゴミやカニを踏んでカニを集めるシンプルなゲーム!
ゴミだけでなく、カニまで踏んでしまうというシュールなゲームですが、運動不足の大人が体を動かすにはちょうどよかったです。
上手い人だと50匹くらいの記録が出るそうですが、私は20匹でした。
難しい…。
かに漁チャレンジ
一番ハマったのはこれ!
漁場を選び、船を操縦しながら網を海に仕掛けてカニをとるゲームです。
はじめは船の操縦が結構難しくて、丁寧にやりすぎて燃料切れでゲームオーバーに。
これを実際の海でやるなんて本当に難しそう。
ほんのちょっとだけですが、漁師さんの大変さがわかりました。
越前がにの歴史も生態も、漁の仕方も学べて遊べる『越前がにミュージアム』。大人も子供も楽しめること間違いなしなので、越前がにに少しでも興味がある方はぜひ行ってみてください。
越前がにミュージアムの基本情報・アクセス・マップ
名称 | 越前がにミュージアム |
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住所 | 福井県丹生郡越前町厨71-324-1 |
電話番号 | 0778-37-2626 |
営業時間 | 9:00〜17:00 |
定休日 | 毎週火曜日(祝日の場合はその翌日) |
アクセス | 北陸自動車道鯖江ICから国道8号・365号・305号線経由 約50分 または敦賀ICから国道8号・305号経由約45分 福井市内からは、大森経由で越前海岸まで約25km 景色を楽しみたい方は、敦賀IC→国道8号線大比田→『しおかぜライン』(河野海岸道路)利用がおすすめ JR鯖江駅またはJR武生駅からタクシーで35分程度 JR武生駅から福鉄バス越前海岸線かれい崎行乗車(約65分)アクティブランド前下車後すぐ |
駐車場 | あり |
SNS | instagram https://www.instagram.com/explore/locations/829595287383046/?hl=ja Twitter ー Facebook https://www.facebook.com/pages/越前がにミュージアム/829595287383046 |
WEBサイト | http://www.echizen-kk.jp/kani.html |