福井駅から徒歩5分、間借りカフェ『クマゴローカフェ』

今回ご紹介するクマゴローカフェは、JR福井駅から徒歩5分程度の場所にあるカフェ・ダイニングです。
ニシワキビルという建物の1階をリノベーションして2015年完成しました。
人の手で作られた空間であるためか、親しみやすさや温かみを感じられるお店。オーナーの牛久保星子さんはもともと群馬県出身で、都内でスープ専門店の店長等を務めたのち、地域おこし協力隊として2014年に福井県へ移住。
その後、2016年に空きビルとなっていた場所をリノベーションし、クマゴローカフェをオープンしました。

クマゴローカフェという名前は、昔この場所に居酒屋熊五郎という名前で地元の人に親しまれる居酒屋があったことから、「熊五郎のように愛される店になるように」という思いで付けられています。
今でも居酒屋熊五郎時代の常連さんが足を運んでくれることもあるそう。
また、居酒屋でも定食屋でもなく、”カフェ”にすることで、「お茶をしてもお酒を楽しむでも、好き好きに過ごしていいし、いつ来てもいい」という牛久保さんの思いも現れています。

今回はクマゴローカフェのオーナーが運営するクマゴローの朝ごはん、通称「朝ゴロー」をピックアップし、ご紹介していきます。

元有名スープ店店長のオーナーが作るスープと美味しいパンのワンコイン朝食

水曜日〜日曜日の朝7時30分〜8時頃からオープンしている、クマゴローカフェの朝ごはん。通称「朝ゴロー」
もともと都内でスープ専門店で店長をしていた経験もある、牛久保さんの特製のスープと手作りパンなどが楽しめます。
朝ごはんといえど11時頃までオープンしているので、朝が弱い人でも大丈夫。「少々お待ちくださ〜い」

ゆるっと朗らかな口調の牛久保さん。
眠い目をこすりつつ、カウンター越しから感じる良い香りにお腹を鳴らします。

「お待たせしました〜」

何気ない朝の会話を楽しんでいると、お待ちかねの朝ごはんが登場しました。

ん〜〜〜素敵な盛り付けと良い香りで体がすでに喜んでいます。
自家製の全粒粉パンと、カブとレタスのサラダ、スナップエンドウに、ゆでたまごと自家製ハム。そして牛久保さん特製スープと一口ジュース。
このボリュームでワンコイン500円はお得すぎます……。

まずは野菜たっぷりのスープを一口。
ぐつぐつ煮込まれた大根やセロリ、ポロネギなどは小さくカットされているので食べやすく、まだまだ起きがけの腸を優しく包んでくれます。
また、スープ自体の味付けも、自家製ハムを作る時に出るスープや、野菜の出汁などを利用しているの、顆粒コンソメは使用していないそうです。

優しい味付けなのに、しっかりと野菜の風味や甘みが感じられて、口の中が幸せいっぱい。（私はセロリが苦手なのですが、とっても美味しくいただけました。）

ちなみに、スープは日によって具材や味付けが変わるとのこと。訪れるたびに「今日はどんなスープかな？」とワクワクしそうですね。

続いて自家製の全粒粉パンもぱくり。
全粒粉ですが、ぼそぼそとした感じも全くなく、溶けかけたバターと相まって、とっても美味しいです。
スープとパンの行き来が止まりません。

その後もフレッシュ野菜のサラダや、青臭さが全くないみずみずしいスナップエンドウを堪能。
なにげに朝から作るのは面倒臭いゆで卵も、茹で加減が絶妙で思わずにんまりしてしまいました。

カウンターで食べていると、自然と牛久保さんとの会話も弾みます。

朝食を楽しみながらする何気ない会話は、
カチッと自分の中のスイッチを入れるきっかけになったり、
心地よく1日のスタートを切れそうな予感がします。

「身近な食を当たり前に、丁寧に。一緒においしく」というクマゴローカフェのコンセプトのように、
人との食事の時間の大切さを再認識できた朝食でした。

曜日によって店主が違うクマゴローカフェ

クマゴロー カフェは、牛久保さんの出産を機に、店長が不定期で入れ替わる間借りカフェに姿を少しずつ変化させおり、現在も町の人々に親しまれています。
時には野菜たっぷりのランチやブラジル料理を楽しめたり、
現役公務員がママをする定時後のスナックでゆったりとおしゃべりを楽しめたりと、
いつ足を運んでも空気感がガラッと変わるので、ワクワクして楽しい空間なのです。
1日限定イベントを開催することも。共に場所を作る感覚が素敵。

多種多様な人が行き交う、開けたパブリックな場所、クマゴローカフェ。
朝ゴローで朝食を楽しみ、夜はまたしっぽりと飲むのもいいかもしれませんね。

「最近しっかりと朝ごはん食べてないな」
そんな人は、素材の自然な旨みを楽しめるスープとパン、そして牛久保さんの「いってらっしゃい」から、
1日を始めてみてはいかがでしょうか？

クマゴローの朝ごはん（クマゴローカフェ）の基本情報・アクセス・マップ