可愛い&おしゃれな伝統工芸が集結!『MONO CAN クラフトマルシェ 春の贈りもの』に行ってきました
今回は、2019年3月上旬に行われた『MONO CAN クラフトマルシェ 春の贈りもの』をご紹介!
伝統工芸品の展示あり、ショップあり、ワークショップあり。盛りだくさんの大盛況イベントを詳しくレポートします!
福井はものづくりが盛ん⁉
意外?かもしれませんが、福井はものづくりが盛んな地って知っていますか?
県内には経済産業大臣指定の伝統工芸品が7品目あります。
中でも、北部(嶺北)の鯖江市、越前市、越前町には、越前漆器(鯖江市)、越前打刃物、越前和紙、越前箪笥、越前焼と、伝統工芸品の産地が集中しています。
さらに、鯖江市は、世界三大メガネ産地にも数えられるメガネのまちです。
そんな、鯖江市と越前市の間にあるのがサンドーム福井。
敷地内には『福井ものづくりキャンパス』という建物があり、周辺地域の伝統工芸品や地元企業のデザイン性の高いプロダクトなど、「ものづくり」をテーマにさまざまな展示やワークショップが行われています。
『MONO CAN クラフトマルシェ 春の贈りもの』に行ってきました!
サンドーム福井イベントホールの左手にある『福井ものづくりキャンパス』。
建物内にはカフェやテラス、ワークスペースなどがあり、「デザインやものづくりの拠点」としてさまざまな展示、イベントが行われています。
今回ご紹介する『MONO CAN』は、この場所で月1回ペースで開催される人気イベント!
毎回、伝統工芸をテーマに、楽しいワークショップが行われます。
例えば以前私が参加した「フルーツ×伝統工芸」の回。
この時は、福井ものづくりキャンパス内にもカフェがある人気パティスリー『エスポワール』の椿原シェフと一緒に、旬の果物を使ったフルーツサンドを作りました。
果物をカットするのは、越前打刃物と、越前箪笥の職人さんが手がけたカッティングボード。
完成したフルーツサンドは越前焼のお皿に盛りつけて、テーブルコーディネートにも、越前和紙、越前漆器が使われるなど、伝統工芸品づくし!
詳細はこちら>>有名パティスリーのシェフに教わる!フルーツ×伝統工芸ワークショップ
MONO CANのワークショップは毎回応募が殺到し、高倍率でなかなか参加できないイベントなんですが、今回の『MONO CAN クラフトマルシェ 春の贈りもの』は、さまざまな展示、ショップ、ワークショップが一堂に会する欲張りイベントでした。
ワークショップも複数あり、それぞれがほぼ1日中オープンしているため、体験も自由に楽しむことができました。
お昼過ぎに到着すると、すでに会場は大賑わい!
親子でワークショップを楽しんでいる姿もたくさん見られました。
ちょっとした装飾にも越前和紙が。
福井しあわせ元気国体のマスコットキャラクター・はぴりゅうくんも来ていました!
可愛い〜。
職人塾
今回のMONO CANの注目コンテンツの一つが『職人塾』。
職人塾とは、全国から伝統工芸に携わりたい若者を募集し、産地での技能実習とデザイン研修を行う制度。
そのメンバーたちがチームを組み、自分たちの知識・技術を活かして新商品開発に挑戦したとのこと!
3チームのブースには甲乙つけがたい素敵な作品がたくさん並んでいました。
身につける、工芸。「カジュアル&シック」by team コンマゼロ
敷居が高くなりがちな伝統工芸を、アクセサリーとして提案。
ピアス、ベルト、ブレスレットなどと伝統工芸のコラボがとってもお洒落でした!
AKATSUKI:越前箪笥・越前打刃物・越前漆器
越前箪笥職人が彫刻刀で筋彫り加工した木材に、拭き漆をしたビーズ。
下は打刃物の素材を加工したものです。
墨流(すみながし):越前打刃物・越前漆器
打刃物の素材のブレスレット。
裏面は漆で焼き付けがされています。
越前打刃物は現在でもかつての製法を守り続けており、日本古来の火づくり鍛造技術、手仕上を行っています。
だからこそ、このような絶妙な模様が出るんです。
ちなみに…
墨汁を水に垂らした際にできる模様を「墨流」というのですが、実は福井県には、墨流しの第一人者として福井県指定無形文化財に認定されている越前和紙の伝統工芸士が存在します。
「お花見用 提げ重箱」by team お米
来日客に日本のお花見文化を体験してもらうために制作したとのこと。
木枠(箪笥)の中に、重箱(漆器)紙皿(和紙)、徳利・杯(焼)、カトラリー(刃物)が全ておさまっています。
これ一つだけを持ってお花見に行くことを想像したら、それだけでワクワクしてしまいました!
福井の食材をたっぷりつめて、お出かけしたいです。
「正方形」を「折る」だけ。by team クラフトマンズ
タイトルの通り、全て、正方形を折った作品となっています。
会場にはそれぞれの展開図も展示されていました。
花器:越前焼
「焼き物を折る」という発想にはびっくり!
「気をつけて作業しないと割れてしまったりするので、じっくり乾燥させて丁寧に作った」とのことでした。
製品化は未定だそうですが、どこかで販売されることを期待しています!
工芸品セレクトショップ
おしゃれなショップもたくさん!
福井の伝統を大事にしながらも現代風のデザインを取り入れているものばかりでした。
Hacoa
越前漆器の伝統が根付く、鯖江市河和田地区にあるお店。
センス抜群の木製雑貨が並ぶ、人気ブランドです。
越前漆器は地域内で木地作り、塗り、蒔絵、沈金などを分業してものづくりをしてきました。
Hacoa(有限会社山口工芸)はもともと木地作りを生業にしてきた会社。
木地作りの技術を活かし、木製雑貨メーカーへと変貌を遂げたというわけです。
パソコンのキーボードや電卓、印鑑ケース、名刺ケースなどが多数あり、上品さとおしゃれさを兼ね備えているので、個人的にはビジネスシーンでの利用をおすすめしたいです!
最近のおすすめを伺うと、新登場したアクセサリーケースをおすすめしてくれました。
婚約指輪と結婚指輪を一緒にしまっておきたいと思っていたので、これはいい〜!
ほしい物リストに入れました(笑)
東京にオープン!チョコレートブランド『DRYADES(ドリュアデス)』
実は2019年1月、東京都文京区に、Hacoaがプロデュースするチョコレートファクトリー『DRYADES(ドリュアデス)』がオープンしました。
今回はそちらの商品も一部置いてありました。
チョコレートの表面に木目をあしらったり、「木立のナッツ」という名前のチョコレートがあったり、そこかしこに「木」を取り入れています。
中でもびっくりしたのが、チョコ作りに使う型。
通常はシリコンやプラスチックを使うことが多いのですが…
さすがはHacoa!
全て木で作っているそうです。
これによって特注やオリジナルデザインにも対応できるそうです。
光琳堂
1938年創業。
鯖江市河和田地区で越前漆器の製造販売をしている会社です。
南部鉄器×越前漆器
南部鉄器に、越前漆器の塗師さんが一つ一つ手塗りしています。
すっごく可愛い!
緑茶、紅茶、何にでも使えますね。
urushi pins
小さなピンバッジに漆塗りを施しています。
富士山、桜、月見ウサギなど和風なデザインのもののほか、ハートや音符、猫などの可愛らしいデザインのものもありました。
バッグやスーツにつけたいです!
小柳箪笥『kicoru』
越前指物技術や漆塗り、鉄製金具を用いた重厚な伝統工芸品『越前箪笥』。
建具屋から始まり、越前市で四代に渡って越前箪笥を作り続けてきた小柳箪笥さん。
現在は、伝統にのっとった越前箪笥だけでなく、越前箪笥の要素を取り入れた、洋室にも置けるおしゃれな家具を手がけています。
伝統と職人の知識を活かした小柳箪笥の独自ブランド『kicoru』のプロダクトは、気軽に手に取れるのでおすすめ!
スマホスピーカー『kicoele』
越前箪笥の質感、重厚な金具はそのまま残したスマホスピーカーです。
角に音楽を流したスマホを置くだけで、木の内部で音が増幅されてスピーカーになる、というもの。
和モダンなお部屋に合いそうですよね。
子どもの能力を伸ばす!『積めん木』
福井県産の杉を使用し、小柳さんが一つ一つ丁寧に制作している、形が不揃いな積めない積み木です。
自然素材の積めん木は舐めても安全。
さらに、赤ちゃんやお子様が誤飲しないように、大きさにもこだわっているとか。
かなり積みにくいのですが、こんなに高く積み上げている子どもたちもいました!
越前焼窯元(風来窯等)
信楽焼や備前焼と並び、日本六古窯(こよう)に数えられる『越前焼』。
その歴史は平安時代末期にまで遡り、江戸時代ごろまでは壺やかめ、すり鉢などとして使われ、日常生活に欠かせない道具とみなされていました。
昭和61年に伝統工芸品に指定されてからは芸術品、工芸品としても高く評価されています。
会場には、スタンダードな器から、
モダンな感じの器、
天の川 焼酎カップ&そばちょこ
さらには動物の置物まで、さまざまな作品がありました!
会場では、これらの焼き物を作った風来窯の大屋宇一郎さんのワークショップで、動物を形作って楽しむ子どもたちの姿がたくさん見られました。
越前女紙倶楽部
1500年以上もの歴史があると言われている越前和紙。
江戸時代、越前奉書という上質な和紙は「御上天下一」の印を使用することが許可され、幕府の御用紙として使われていました。
さらに、桂離宮のふすまや株券、卒業証書などにも越前和紙が使われています。
越前女紙クラブは越前和紙の生産に携わる女性グループで、越前和紙を活用した女性目線のアイテムを多数提案しています。
中でも気になったのが、こちらのきせかえタンブラー。
越前市のガソリンスタンドが開発し、店舗で販売を始めたもので、中の和紙を変えればいつも違うデザインのタンブラーが楽しめるというもの!
タンブラーってかさばるし、マグカップみたいに何個も買うものではないので、毎日着せ替えができるのは嬉しいですよね。
体験ワークショップ
ワークショップは、
- 越前焼で動物を作る(風来窯)
- 鉛筆づくりワークショップ(Hacoa)
- うるしのブローチ(光琳堂)
- 女神の工作天国(越前女紙倶楽部)
- 刃物研ぎ教室(伝統工芸士 大川和則)
- 木製小物を作る(小柳箪笥・kicoru)
- アセテートのアクセサリー(眼鏡/MGNT)
の7ブース!
私も、福井産メガネの素材としてよく使われる「アセテート」を使ったアクセサリー作りに挑戦しました!
詳細はこちら>> MGNTのアセテートアクセサリーワークショップで世界に一つだけのイヤリングを作りました!
モノカフェ・パール・エスポワール
帰りに、福井ものづくりキャンパス内にあるカフェ『モノカフェ・パール・エスポワール』にも立ち寄りました。
福井県に4店舗ある人気パティスリーのカフェです。
お昼時だったので、まずはパンから。
かつて福井にあった名店、ペールメールの技術を受け継いだ職人が高い技術で仕上げた手作りパンは、しっとり、ふんわり。
この食感は他では味わえない魅力です。
全てのパンをその場で焼いているので、焼きたてのパンが食べられますよ。
手前からじゃがいもパン、紅茶のクリームパン、クロワッサン・エシレ、チーズフランス
奥のイートインスペースで食べる際はあたためてくれるのも嬉しいポイント!
ケーキは限定商品の「タルトイタリアン」と、春のおすすめケーキ「フレジエ」をチョイスしました。
どちらも絶品でした!
カフェにはコンセントもフリーwi-fiもあるので、美味しいスイーツやパンを傍に置いてお仕事やお勉強をするのもいいですね。
モノカフェ・パール・エスポワールの詳細はこちら>>サンドームの福井ものづくりキャンパスってどんなところ?
展示もショップもワークショップも、最後はカフェまで!
欲張りに欲張った1日でしたが、本当に楽しかったです。
伝統工芸というと少し敷居の高いイメージがありますが、MONO CANにくると全然そんなことはありません!
伝統工芸のスピリットはしっかり受け継がれた、可愛いアクセサリーやおしゃれなインテリアばかりで「欲しい!」を連発してしまいました。
これからもMONO CANのイベントやワークショップは定期的に開催予定です!
Facebook等を見て情報をチェックしてみてくださいね。
福井ものづくりキャンパスの基本情報・アクセス・マップ
名称 | 福井ものづくりキャンパス |
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住所 | 福井県越前市瓜生町5-1-1 |
電話番号 | 福井ものづくりキャンパス(施設予約)0778-20-3106 デザインセンターふくい 0778-21-3154 モノカフェ・パール・エスポワール 080-8693-3004 |
アクセス | JR鯖江駅から徒歩約15分 福井鉄道福武線 サンドーム西駅(上鯖江)から徒歩約15分 JR鯖江駅から車で約3分 JR武生駅から車で約10分 北陸自動車道 鯖江ICから車で約5分 北陸自動車道 武生ICから車で約7分 |
駐車場 | あり |
wi-fi/コンセント | あり/モノカフェ・パール・エスポワールのイートインスペースにあり |
SNS | instagram @monocan_fukui Twitter ー Facebook @monocan.fukui |
WEBサイト | http://www.sankan.jp/fmc/ |