日本で唯一紙の神様を祀る「岡太神社」と文化財の美しい社殿がある「大瀧神社」とは【越前市】

日本で唯一紙の神様を祀る「岡太神社」と文化財の美しい社殿がある「大瀧神社」とは【越前市】

全国で唯一神の神様を祀る岡太神社・大瀧神社。重要文化財にも指定されているこの神社はどのような神社なのでしょうか?また、この地に残されている伝説も大変興味深いので、紹介します。

指定重要文化財の拝殿・本殿が美しい!岡太神社・大瀧神社

福井県越前町大滝町にある岡太神社は、雄略天皇の御代(457〜479年頃)に創建された神社です。境内の500mほど手前に、岡太神社の一の鳥居があります。

福井越前和紙岡太大瀧神社パワースポット岡太神社の一の鳥居は朱い両部鳥居(四脚鳥居)

ここから歩くこと5〜6分。やっと「岡太神社 大瀧神社」と書かれた二の鳥居が見えてきます。

福井越前和紙岡太大瀧神社パワースポット

境内には背の高い気が生い茂り、ここだけ世界が違うような、そんな空気を感じました。

福井越前和紙岡太大瀧神社パワースポット

神門

福井越前和紙岡太大瀧神社パワースポット

神門の下には、灯籠がずらりと並んでいます。厳かというか、張りつめたような空気を感じましたが、その下ではこんなに可愛らしい灯篭を発見!

福井越前和紙岡太大瀧神社パワースポット

♡になっていますよね!豊臣家の桐紋との組み合わせがアンバランスですが、このハート(らしきもの)にも意味はあるのでしょうか。ちょっとほっこり♡

福井越前和紙岡太大瀧神社パワースポット

階段を登って神門をくぐると、本殿と拝殿が姿を現します。

福井越前和紙岡太大瀧神社パワースポット

福井越前和紙岡太大瀧神社パワースポット

こちらは岡太神社と大瀧神社の拝殿と本殿。天保14(1843)年に再建されたもので、重要文化財に指定されています。

見どころはなんといっても屋根の複雑さ。本殿と拝殿の屋根が繋がっており、丸みを帯びた唐破風(からはふ)屋根と鋭さのある千鳥破風(ちどりはふ)屋根の複雑な重なりが美しいです。近くで見ると、建物全体に獅子や龍、鳳凰、草花といった彫刻が施されていることもわかります。とても繊細で美しいので、じっくり眺めて欲しいポイントです。

ところで、この神社を岡太神社・大瀧神社と呼ぶことに疑問を感じている方もいるかもしれません。岡太神社・大瀧神社は拝殿、本殿がある境内を下宮(里宮)、背後にある権現山を上宮と呼んでいます。上宮は山頂付近に大瀧神社奥の院や岡太神社本殿、八幡宮本殿があり、下宮では、岡太神社と大瀧神社が拝殿と本殿を共有しているのです。下宮だけ見ると一つの神社のように見えますが、岡太神社・と大瀧神社はれっきとした2つの独立した神社なんです。

また、大瀧神社のほうは、養老3(719年)に平泉寺白山神社(勝山市)を開いた泰澄大師が「川上御前」を守護神、「国常立尊」、「伊弉諾尊」を主祭神として「十一面観世音菩薩」を本地とする神仏習合の社を創建し、大滝児権現と称して別当山大瀧寺を建立しました。

最盛期には境内に七堂伽羅が建ち並び、48坊の堂塔、社僧700名以上を抱えていましたが、南北朝の動乱や一向一揆などにより、衰退していきます。そして明治時代に発令された神仏分離令により現在の社号である大瀧神社に改称されました。

大瀧神社には現在でも神仏習合の名残があり、式年大祭(本開帳)や御神忌(中開帳)、法華八講など仏式の行事と神事の両方が行われていたり、神社にも関わらず木造虚空蔵菩薩像や木造十一面観音坐像といった仏像を所持しています。また、両部鳥居(四脚鳥居)というつくりの一の鳥居も神仏習合の証(の名残)なんだそうです。

さて、ふと下を見てみると青みがかった石が。笏谷石でしょうか?

福井越前和紙岡太大瀧神社パワースポット

笏谷石とは福井市足羽山(あすわやま)の周辺でかつて採掘されていた凝灰岩の一種です。青みがかった見た目が特徴的で、水に濡れるとより青みを増す美しい石です。

現在は一切採掘されていませんが、福井県内の寺社仏閣や城跡など、歴史的な建造物では笏谷石をところどころで見ることができます。また、江戸時代には北前船で全国に出荷されていたという歴史も持っています。

あとで調べてみると、岡太神社・大瀧神社の参道から階段、拝殿に続くまでの石畳には、笏谷石が使われていると書かれていました。灯篭の中にもいくつか笏谷石が使われているものがありました。

その他、天然記念物に指定される大スギやゼンマイザクラがあるなど、歴史だけでなく自然の見どころもある岡太神社・大瀧神社。緑に包まれた神秘的な空間は、一歩足を踏み入れるだけでリフレッシュできる場所なので、お散歩がてら足を運んでみてください。

岡太神社は日本で唯一〇〇な神社!神社に伝わる伝説とは

岡太神社は、日本で唯一紙の神様を祀っている神社です。約1500年前、五箇地区を流れる川の上流に女神が現われ、「この地は清らかな水に恵まれているからこの水で紙漉きをして生計を立てよ」と告げ、村人に紙漉きの技術を伝えたといわれています。ここから、日本の紙の歴史にも大きく関わりのある「越前和紙」が生まれたのです。

教えを受けた村人たちは、この女神を「川上御前」と崇め、岡太神社に祀りました。大正12(1923)年には大蔵省印刷局抄紙部に「川上御前」の御分霊が奉祀されました。

越前和紙とは

越前和紙の画像

最後に、岡太神社と関わりの深い越前和紙を紹介します。川の上流に現れた女神から紙漉きの技術が伝えられて以降、越前市周辺では越前和紙が盛んに作られるようになりました。その歴史は、川上御前が現れた1500年以上前から現在までずっと続いており、昭和51年には経済産業大臣指定の伝統的工芸品にもなりました。

室町時代から江戸時代にかけては公家や武士階級の公用紙として使われ、越前奉書は江戸幕府の御用紙として使われていました。また、日本最初の藩札とされる福井藩札にも、明治維新後初めてのお札「太政官札」にも越前和紙が使われました。なんと、透かし技法を開発したのも越前和紙。

現在、証券や卒業証書などの証書に正式の用紙として使われているのは越前和紙で、歴史ある伝統工芸品というだけでなく、私たちの生活に根付くほど重要な存在である越前和紙。岡太神社・大滝神社の近くには、体験や買い物ができる「越前和紙の里」があるので、こちらにも行ってみてください。

【越前市】越前和紙の歴史がすごい!紙漉き体験もできる越前和紙の里に行ってみよう!

名称 岡太神社・大瀧神社
住所 福井県越前市大滝町23-10
電話番号 0778-42-1151(岡太神社・大瀧神社社務所)
交通アクセス JR武生駅から福鉄バス南越線「和紙の里」下車徒歩約10分
鯖江ICまたは武生ICから車で約25分
駐車場 あり
WEBサイト http://www.echizenwashi.jp/goddess_of_paper/index.html

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