福井県の伝統工芸品&ものづくり12選|手作り体験やお土産はいかが?
福井県の全ての伝統的工芸品をご紹介します。そのほか、郷土工芸品など、ものづくりに関連する情報もご紹介しています。
伝統の技で作られたものをお土産にするもよし、ものづくり体験で自分だけの宝物を作るもよし。福井県のものづくりを思いっきり楽しんじゃいましょう!
伝統的工芸品とは
福井県には経済産業大臣指定の伝統的工芸品が7品目あります。
伝統的工芸品とは、「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)」で定められているものです。
- 主として日常生活で使われるもの
- 製造過程の主要部分が手作り
- 伝統的技術または技法によって製造
- 伝統的に使用されてきた原材料
- 一定の地域で産地を形成(一定の地域で、ある程度の規模の製造者があり、地域産業として成立している)
伝統的工芸品の指定を受けられるのは、この5つの要件が必要であると法律で規定されています。
さらに、
- 「伝統的」=100年間以上の継続
- 「ある程度の規模の製造者」=10企業以上または30人以上が想定されている
という定量的な決まりもあります。
これだけでも、伝統的工芸品というものがどれだけ価値のあるものなのかわかりますよね。
福井県では越前漆器、越前和紙、若狭めのう細工 、若狭塗、 越前打刃物、越前焼、越前箪笥の7品目が伝統的工芸品に指定されています。
福井県の伝統工芸品① 越前漆器
福井県鯖江市の河和田地区で主に生産される伝統工芸品の越前漆器。
大和・飛鳥時代にまでさかのぼるほど、歴史ある伝統産業です。
現在、業務用漆器の8割は越前漆器が採用されており、1975年に経済産業大臣指定伝統的工芸品となりました。
鯖江市にある『うるしの里会館』で、その展示・販売・体験などが行われています。
詳細はこちら>>越前漆器とは?歴史・工程・体験施設などをご紹介します!
福井県の伝統工芸品② 若狭塗
昭和53年に伝統工芸品に指定された若狭塗(わかさぬり)は、福井県小浜市で生産される漆器です。
美しい海底を思わせる『卵殻模様』『貝柄模様』『起こし模様』などの模様が特徴的。
60以上もの工程を職人が1人でこなしますが、全て手仕事のため、一つとして同じ模様のものはありません。
また、若狭塗は特に塗り箸が有名。
そのシェアは全国の80%以上を占め、アメリカのオバマ元大統領をはじめ、多くの著名人に贈呈されてきました。
ちなみに、NHKの朝ドラ『ちりとてちん』の舞台は小浜市であり、主人公の実家は伝統的な若狭塗箸職人の家という設定だったんですよ!
小浜市の『御食国若狭おばま食文化館』で販売・体験などが行われています。
若狭塗の詳細はこちら>>若狭塗の特徴・歴史・工程とは
福井県の伝統工芸品③ 若狭めのう細工
日本の貴石細工のルーツとも言われている若狭めのう細工。
昭和51年に伝統的工芸品に指定されました。
めのうに火を入れて鮮やかな赤色を出し、細かく彫り出して繊細な形を生み出します。
熱する温度や削り方、磨きなどによって割れてしまったり、美しい色が出なかったりするため、熟練の技が必要です。
小浜市の『御食国若狭おばま食文化館』で販売・体験などが行われています。
詳細はこちら>>貴石細工のルーツ!『若狭めのう細工』の特徴・歴史・作り方・体験施設など
福井県の伝統工芸品④ 越前打刃物
福井県越前市で、日本古来の火づくり鍛造技術、手研ぎを守りながら作られる伝統工芸品『越前打刃物』。
昭和54年、刃物では全国で初めて伝統的工芸品の指定を受けました。
1337年(南北朝時代)、京都の刀匠・千代鶴国安が刀剣製作に適した地を求めてやってきたのが始まりで、刀作りの傍ら農民のための鎌などを作るようになり、現在では料理包丁などとして使われています。
最近ではグッドデザイン賞を受賞したり、料理界のオリンピックとも言われる『ボキューズドール』で日本代表シェフがステーキナイフに越前打刃物(龍泉刃物)を採用したことで世界から注目を集めたりと、伝統工芸品ながら、時代に合ったデザインや使われ方をしています。
越前打刃物に興味がある方は『越前打刃物会館 刃物の里』に行ってみては?
包丁・鎌の製造工程をビデオで見たり、工場見学をしたり、その場で刃物を購入することもできます。
越前打刃物会館 刃物の里の基本情報・アクセス・マップ
名称 | 越前打刃物会館 刃物の里 |
---|---|
住所 | 福井県越前市池ノ上町49-1-3 |
電話番号 | 0778-24-1200 |
営業時間 | 8:30~17:00(日祝は9:30~16:00) |
定休日 | 工場見学は日・祝日休業 年末年始(12/30~1/4) |
交通アクセス | 武生ICから車で16分 武生駅から車で15分 |
駐車場 | 15台 |
WEBサイト | http://www.echizenuchihamono.com/index.html |
越前打刃物の詳細はこちら>>刃物産地で全国初の伝統工芸品『越前打刃物』とは?
福井県の伝統工芸品⑤ 越前焼
丹生郡越前町の宮崎地区、織田地区で、地元の土を使って作った陶磁器を越前焼と呼びます。
作られ始めたのは平安時代頃からと言われていますが、その価値が見い出されたのはごく最近のこと。
かつてはどこの家庭にもある日常生活の道具だったため、越前焼はあまりにも人々の生活に根付いたものだったのです。
『織田焼』『平等焼』『ふくい焼』『小曽原焼』など、名前すらバラバラでした。
しかし、1942年、東洋陶磁研究の第一人者・故小山冨士夫さんが日本六古窯の一つに位置付け、その際に名前も『越前焼』に統一しました。
そこから越前焼はようやく工芸品として認識されるようになり、昭和61年には通商産業省から伝統工芸品の指定を受けています。
越前町にある越前陶芸村では、越前焼の資料館で展示を見る、越前焼で抹茶を楽しむ、陶芸体験などができます。
詳しくはこちら>>『越前焼』とは?特徴・歴史など
福井県の伝統工芸品⑥ 越前箪笥
平成25年に、越前和紙、越前打刃物に続き、越前市では3品目の伝統工芸品指定を受けました。
越前箪笥の技法は江戸時代後期から伝わっており、ケヤキやキリなどの無垢材を独自の指物技術(釘などを使わないで組み立てる)で加工し、鉄製金具や漆塗りで装飾しています。
越前箪笥の詳細はこちら>>伝統工芸品『越前箪笥』とは?歴史や特徴を職人さんに聞きました
福井県の伝統工芸品⑦ 越前和紙
福井県では古くから作られていてる2種類の和紙があります。
伝統的工芸品に指定されているのは、福井県越前市周辺で作られている越前和紙。
日本で初めての藩札『福井藩札』や、明治新政府が発行した『太政官札』にも採用された、大変由緒ある和紙です。
この地には紙漉きの技を伝えたといわれる『川上御前』の伝説が残っており、岡太(おかもと)神社で紙祖神として祀られています。
紙の神様が祀られている神社は、全国でも珍しいんだとか。
越前和紙の歴史を知る・紙漉き体験をするなら、越前市にある『越前和紙の里』に行ってみるのがおすすめですよ!
越前和紙の詳細はこちら>>https://dearfukui.jp/sightseeing/1352
郷土工芸品や伝統ある産業はまだまだある!
ここからは福井県の郷土工芸品や、特に指定はされていないものの、伝統のある代表的な産業などをご紹介します。
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