養浩館庭園の四季を楽しもう!海外から高評価の知られざる穴場庭園とは【福井市・インスタあり】

養浩館庭園の四季を楽しもう!海外から高評価の知られざる穴場庭園とは【福井市・インスタあり】

トップ画像 福井県 養浩館庭園©福井市 (Licensed under CC BY 4.0)

福井藩主 松平家の別邸であった養浩館。国の名勝にも指定されていながら、あまり知られていないところが残念ですが、だからこそ、美しい景色を静かに眺めることができる、贅沢な穴場観光スポットでもあるんです。

そんな養浩館庭園の美しい景色を見に行きませんか?

歴史や世界からの評価、四季折々で移り変わる景色や見どころ、屋敷のつくりやインスタ映え抜群の写真などなど、養浩館庭園の全てを紹介します。

養浩館庭園ってどんなところ?

養浩館庭園の画像

江戸時代には「御泉水屋敷」と呼ばれていたこの場所は、福井藩主松平家の別邸でした。

元々この場所は藩の重臣である永見右衛門の屋敷地だったのですが、永見氏は2代目藩主忠直に成敗されてしまい、その後藩主の別邸になったと言われています。

御泉水屋敷の文献上の初見は明暦2年(1656年)で、4代藩主光通の側室が御泉水屋敷において男子(権蔵)を産んだと福井藩の歴史書である『国事叢記』などに出てきます。
出典:養浩館庭園公式サイト

養浩館庭園の成立時期は明らかになっていませんが、360年以上前からあったことは間違いないようです。

この御泉水屋敷が今見るような姿に整備されたのは7代藩主昌明(のちに吉品と改名、元5代藩主昌親)の頃とされてます。

吉品は従来の御泉水屋敷である「本御泉水」の改造・整備に加え、西隣に「新御泉水屋敷」を建て自らの隠居所としました。
この時、御泉水屋敷の敷地は最も広くなり、今の養浩館庭園・お泉水公園・歴史博物館を合わせた程の大きさとなりました。

吉品没後の御泉水屋敷は、茶会・饗応の席や藩主一族の休養の場、住居などとして使われたようですが、その規模は新御泉水部分を縮小した元の御泉水屋敷の敷地に戻りました。
また幕末頃には洋式銃の製造所が設けられるなど時勢を反映した使われ方もしたようです。

明治時代、廃藩置県によって福井城は政府所有となりますが、御泉水屋敷の敷地は引き続き松平家の所有地として、その福井事務所や迎賓館としての機能を果たしました。
出典:養浩館庭園公式サイト

とあり、時代時代でさまざまな姿、使われ方をしていたようです。

御泉水屋敷は、明治17年に第16代越前福井藩主 松平春嶽によって「養浩館」と名づけられました。また、明治24年には由利公正が「養浩館記」を記しています。

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しかし、そんな養浩館も昭和20年の福井空襲で焼失してしまい、その後、本格的な修復が行われることはありませんでした。しかし、昭和57年に国の名勝に指定されたことで、復原工事が進められました。

増改築で時代によって姿を変えて来た養浩館庭園ですが、現在の養浩館庭園は、文政6(1823)年に作られた「御泉水指図」を基本に復原されたものです。

福井市立郷土歴史博物館、お泉水公園など、周辺も整備されており、特に郷土歴史博物館に行く場合は、養浩館庭園との共通券で入園料が割引になるので、併せて訪れるのがおすすめです。

福井市立郷土歴史博物館ではさまざまな展覧会が開催されています。下記の記事もご覧ください!↓

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養浩館庭園は世界からも評価されている!?

養浩館庭園の画像福井県 養浩館庭園©福井市 (Licensed under CC BY 4.0)

北陸の庭園といえば、金沢の兼六園というイメージが強いと思います。兼六園には行くけど、福井の養浩館庭園なんて知らない!という人が多いのも現状。

しかし、実は養浩館庭園は世界から評価されているすごい庭園なんです。

アメリカで発行されている日本庭園の専門誌「スキヤ・リビング・マガジン」毎年発表される日本庭園ランキング。庭園の美しさだけでなく、利用者への対応まで総合的に評価しているこのランキングに養浩館庭園がランクインしたのは2007年のこと。

2007年に7位で登場してからは順位を落とすことなく毎年ランクイン。2008年からは3年連続で3位にランクインし、2016年のランキングでは、ほぼ毎年不動のトップ3である足立美術館(島根)、桂離宮(京都)、山本亭(東京)に続いて、養浩館庭園が5位にランクインしています。

養浩館庭園の四季を楽しもう!

では、そろそろ養浩館庭園の美しい姿に迫っていきましょう。養浩館庭園は季節によってさまざまな姿を見せてくれるので、春夏秋冬、いつ訪れても美しい景色を楽しむことができます。

まずは四季折々の養浩館庭園の景色を見てみましょう!

春の養浩館庭園

養浩館庭園の画像

春の養浩館庭園は特に5〜6月にかけて、カキツバタや花菖蒲を楽しむことができます。緑と紫のコントラストが美しいですよね。

夏の養浩館庭園

養浩館庭園の画像

夏は緑が本当に美しい養浩館庭園。夏の福井は暑さが厳しいですが、養浩館庭園の美しい緑と大きな池を眺めていると、自然と涼やかな気持ちになりそうですよね。

秋の養浩館庭園

養浩館庭園の画像

秋はやっぱり紅葉!養浩館庭園の木々も秋には黄色や赤に色づき、美しい景色を見せてくれます。

庭園内を歩きながら紅葉を楽しむのもいいですが、屋敷の中から庭園を見ると、より趣を感じられるのでおすすめです。

冬の養浩館庭園

養浩館庭園の画像

福井県は雪がよく降る地域なので、冬の養浩館庭園では雪景色を楽しむことができます。静寂に包まれた雪の養浩館庭園は、日常を忘れてついつい長居してしまいそうです。

養浩館庭園の見どころとは?

養浩館庭園の歴史や四季折々の美しさがわかったところで、肝心の庭園について詳しく見ていきましょう。

歩いているだけで美しい景色が楽しめるのでそれだけでも十分ではありますが、ちょっとしたポイントをおさえれば、より養浩館庭園を楽しむことができますよ!

回遊式林泉庭園

養浩館庭園の画像

養浩館庭園の特徴は、大きな池が中心にある点。これを回遊式林泉庭園(かいゆうしきりんせんていえん)と呼びます。

中央に池があることで、岸辺からの眺め、船からの眺め、屋敷内からの眺めと、場所によって異なる景色を楽しむことができる点が特徴です。池の周りを一周したら、屋敷からの景色も楽しんでみましょう。

遣水(やりみず)

養浩館庭園の画像

養浩館庭園はかつて福井城があった場所のすぐ近くに位置しています。かつて、福井城の城下町には九頭竜川の水を使った上水道(芝原上水)が利用されており、養浩館庭園では、これを屋敷の東南部から幅広い水路で池に引き入れていました(遣水)。

室町時代以降、枯山水の庭園が流行したことから衰退してしまった遣水を見ることができる点も見どころです。

残念ながら現在は芝原上水ではなく、地下水を汲み上げたもので、幅もかつてより狭くなっていますが、屋敷と遣水の趣ある風景は十分堪能することができます

養浩館庭園の画像さらに、この遣水には、全国でも最大級の自然石の石橋がかかっています。

飛び石

養浩館庭園の画像御座ノ間(屋敷の中心の部屋)に続く飛石のいくつかには、三国産の「安島石」が使われています。何気なく置かれた飛び石にも趣が感じられます。

臼ノ御茶屋の蹲踞(つくばい)

養浩館庭園の画像

養浩館庭園には、かつて臼ノ御茶屋と呼ばれた茶室がありました。茶室は場所の都合上復原されておらず、現在は基礎の石だけ確認することができます。

つくばいとは、茶室に入る前にお客さんが手を清める場所です。このつくばいには福井市の足羽山から取れる笏谷石が使われ、清水が湧き出るように底に穴があけられています。

このつくばい越しに屋敷を眺めるのも風情があっておすすめです。

岩島

養浩館庭園の画像 出典:養浩館庭園公式サイト

養浩館庭園の北西には、動物が座っているように見える岩島があります。切石橋が架けられた水路、岩島、池、屋敷がまとめて楽しむことができるこの位置は、おすすめのスポットです。

養浩館はどんな作りになっているの?

養浩館庭園は、庭園が美しいだけではありません!屋敷にも見どころはたくさんあるんです。

養浩館は、その数寄屋造邸宅や回遊式林泉庭園が早くから学会で注目され、すでに戦前に建築史・庭園史の専門家による調査がなされています。
出典:養浩館庭園公式サイト

とあるように、かなり昔から調査がされて来たようです。養浩館庭園の中は自由に歩くことができ、数寄屋造邸宅の中もじっくり見学することができます

御茶屋

養浩館庭園の画像

池の東岸にある御茶屋という屋敷が建物の中心です。御茶屋は数奇屋造建築で、屋根は杮葺寄棟のむくり屋根となっています。

  • 数寄屋造建築:茶室を取り入れた建築様式
  • 寄棟(よせむね):4方向に屋根面が傾斜している
  • むくり屋根:屋根面が膨らんだ屋根
  • 柿葺(こけらぶき):板葺の一種で、その中でも最も薄い、厚さ2〜3mmの杮板を使ったもの。この板をずらしながら重ねて屋根が作られている。古くから伝わる手法のため、文化財の建造物の屋根には杮葺が多い

画像は養浩館庭園の屋根を再現したもの。養浩館庭園の建物の屋根には、なんと10万枚ものスギの杮板が使用されているんだそうです。職人さんが1枚1枚手作業で丁寧に重ねていったのでしょうか。

櫛形ノ間

養浩館庭園の画像

池に面した櫛形ノ間の特徴は、窓が花頭くずしの連窓となっているところ。

花頭窓(かとうまど)は、上部が尖っているアーチ状の窓の名称。この形がまるで櫛のようであることから、櫛形ノ間と呼ばれていると言われています。

窓越しに池を眺めると、かなり雰囲気があっておすすめです。

御次ノ間・御座ノ間

養浩館庭園の画像 出典:Instagram

御座ノ間が屋敷の中心の部屋です。柱は杉丸太、天井は椹(さわら)という木の板を使った棹縁天井となっています。

池に面しているので開放感たっぷり。「何時間でもここから池を眺めていられそう」と思うくらい、居心地も景色も最高なんです。

また、御座ノ間には出書院があります。桑材でできた欄間には麻の葉の模様の透彫が施してあるので、じっくり見てみてください。

そして、御次ノ間には風情のある縁側もあります。土縁には、囲碁の石にも使われる那智黒の小石が敷いてあり、白大理石で作られた手水鉢もあります。こちらに座って池を眺めるのもいいですね。

鎖ノ間

養浩館庭園の画像御座ノ間の後ろ側にある鎖ノ間。廊下に続く杉戸に鶏が描かれている(鶏鳴ノ板戸)のが特徴的です。

御月見ノ間

養浩館庭園の画像出典:福井市役所公式サイト

その名の通り、月を眺めることができる部屋です。

東側の月見台から月の出を、西側の出書院から池に映る月を楽しむことができます。昔の人も、養浩館庭園の自然や福井城とともに、月を楽しんだのでしょうか。

養浩館庭園では夜にライトアップを行っていることもあるので、その期間に訪れれば養浩館庭園で月を見ることができるかもしれませんよ!

福井養浩館庭園

御月見ノ間から見た「秋のライトアップ」

また、ここでひときわ目を引くのが黒っぽい脇棚。螺鈿(らでん)作りの装飾的なもので、とても細かい細工が施してあるので、近くでよく見てみてください。養浩館庭園の画像

御湯殿

養浩館庭園の画像御湯殿は、その名の通りお風呂として使われていた部屋です。昔のお風呂は現在のようなお湯を張るものではなく、蒸し風呂だったそうです。

部屋に入ると床が中央に向かって斜めになっているのがわかります。これは、蒸し風呂で使用した水を流すための作りなんだとか。

見ただけではお風呂とはわからないほど、現代とは全く違うものですよね。昔の生活様式に興味が湧いてくる場所です。

フォトジェニックすぎ! #養浩館庭園@Instagram

養浩館庭園の美しさがよくわかっていただけたかと思いますが、まだまだ魅力が伝えきれていない!ということで、インスタの「#養浩館庭園」をチェックしてみましょう!

座敷から眺める池も風情があって美しいですね。ここから養浩館庭園の四季折々の姿を楽しみたいものです。

こちらの画像は日本在住のブラジル人の方が撮ったもの。まさに、世界から評価されている養浩館庭園!

櫛形ノ間から見た池も美しいですね。

櫛形ノ間での1枚。庭園内はゆったり散歩ができるので、お子様連れもおすすめです!

プロのカメラマンによる写真。櫛形ノ間の雰囲気が最大限に活かされていて、本当に素敵な写真ですよね!

養浩館庭園でウェディングフォトを撮る方も多いようです。

インスタを見てみると、他にも素敵なウエディングフォトがたくさんありますよ!

臼ノ御茶屋の蹲踞越しの養浩館庭園。養浩館庭園で写真を撮るなら外せないアングルのひとつです。

Tamakiさん(@tamakin214)が投稿した写真

おたやんさん(@otaotayan)が投稿した写真

kunkoさん(@kunkoukichan)が投稿した写真

ERIさん(@erikatsu0131)が投稿した写真

2016年秋に限定でオープンした庭カフェ。養浩館庭園のために特別にブレンド、焙煎された豆で淹れたコーヒーを味わいながら紅葉を楽しむことができました。

養浩館庭園の池には鯉もたくさん!エサやりができるので、お子様連れでも大満足できるはず。6月上旬〜10月下旬のみになりますが、エサが1パック50円で販売されているのでエサやりをしてみませんか?

Instagramに投稿されたたくさんの写真を紹介しましたが、どれも美しい写真ばかりでしたね。過去には福井市文化振興化による「フォトコン@養浩館庭園」も行われたので、チェックしてみてください。

養浩館庭園のお茶席に行ってみよう!

お茶席の画像養浩館庭園ではお茶席が開催されることもあります。お茶席として作られた御月見ノ間で、練り菓子、餅菓子などとともに本格的なお茶を楽しむ貴重な体験ができます。

県内の主な茶道流派によるおもてなしを受けることができますが、お茶の作法はわからなくても大丈夫!名勝 養浩館庭園の歴史に想いを馳せ、美しい景色を見ながら、贅沢なひと時を過ごしてみませんか?

お茶席の詳細はこちら→お茶席|名勝 養浩館庭園

名称 養浩館庭園
住所 福井県福井市宝永3-11
電話番号 養浩館庭園に関すること、養浩館庭園の行事や団体茶席予約などについて
福井市文化振興課 0776-20-5367
(平日8:30〜17:15 ※12月28日〜翌年1月4日は休み)
団体予約(バス駐車場やガイド等)などについて
福井市立郷土歴史博物館 0776-21-0489
(9:00〜19:00 ※11月6日〜2月末は17:00まで)※12月28日〜翌年1月4日、展示替え時期は休み
営業時間 3月1日〜11月5日 9:00〜19:00
11月6日〜翌年2月末日 9:00〜17:00
(入園は閉園時間の30分前まで)
平成30年4月1日〜10月31日は6:00〜8:45に早朝無料開園
休園日 年末年始(12月28日~1月4日)
観覧料 210円(団体160円)
歴史博物館との共通券 340円(団体250円)
(有料観覧者20名以上で団体割引適用)
(70歳以上、中学生以下、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳持参者とその介護者は無料)
(毎月第3日曜日、11月3日、2月7日 無料公開)
WEBサイト http://fukuisan.jp/ja/yokokan/index.html

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