DEAN&DELUCAの「SEASONAL FOOD GATHERING福井編」メニュー6種と食材大解説
世界中の美味しい食べ物をあつめた、食するよろこびをお伝えする食のセレクトショップ「DEAN&DELUCA」。全国各地にある人気ショップ&カフェですが、こちらのお店で2019年1月18〜20日の3日間、福井の食材を使ったメニューが複数販売されています。
今回は、各メニューの概要と、使われている食材(福井にまつわるもののみ)の詳細、イベント内容を紹介します。公式メニューには記載されていないメニューの紹介もあるので、ぜひ最後までご覧ください!
黒龍吟醸豚のロースト 越前あんぽ柿ともろみ味噌マスタード
甘くまろやかな脂身、しっかりとした赤身が溶けあう福井産ブランド豚「黒龍吟醸豚」。甘酒を合わせてマリネし、表面をカラメル化するように香ばしく、かつ中はしっとりとロースト。
上品な甘みを持つ越前あわら市の特産柿と、風味豊かな米五のもろみ味噌使った、特製マスタードソースを添えて。後から後から押し寄せる麹の旨みを感じて。
出典:DEAN&DELUCA
とにかく肉感たっぷりで大満足!もろみ味噌を使った特製マスタードソースはちょっとしょっぱいのかな?と思っていましたが、そんなことはなく。越前あんぽ柿の甘さと相まって、ちょうどいいまろやかさでした。
黒龍吟醸豚
黒龍といえば、海外の日本酒好きにも知られているほど、かなり知名度の高い日本酒です。
「黒龍吟醸豚」は、その純米吟醸酒の酒かすを混ぜた飼料で育てた“ほろよい豚”。豚は、ほろ酔いになることで代謝が良くなる、ストレスが改善される、体内環境が整うなどし、それが脂の甘みや良質なお肉につながるそうです。
また、日本酒の酒粕を利用した食品の多くは、使われている日本酒の銘柄を表記しません。自分たちの作った日本酒のブランドを守るため、日本酒自体のレベルが高ければ高いほどそれは顕著になります。
黒龍吟醸豚は、世界から見ても知名度が高く、ブランドが確立された黒龍の名前を冠した唯一の食品であるということも特徴の一つ。養豚はあわら市にある杉本畜産さんでしか行われていません。
越前あんぽ柿
干し柿の一歩手前、言うなれば半ナマの柿であるあんぽ柿。越前あんぽ柿は、あわら市の特産品です。甘くて柔らかいので、柿が苦手な人にも試してみてほしいです!(柿の不思議な食感が苦手な私は、これなら美味しく食べられました!)
米五のもろみ味噌
米五の味噌といえば、大本山永平寺御用達のお味噌として有名。創業天保2年の老舗です。
上庄里芋と谷田部葱 冬野菜のロースト へしこバーニャカウダソース
福井の伝統野菜、上庄里芋と谷田部葱、さらに蓮根、金時人参など6種の冬野菜をそれぞれグリル、フリット、ソテー、ローストなどに分けて調理。
福井の発酵食材のへしこを使ったバーニャカウダソースを付けていただく温製サラダ。深い甘みを蓄えた冬野菜の個性を敬い、生かしきったからこその調和。ぜひ、複雑な味わいのお酒とともに。
出典:DEAN&DELUCA
これが一番のお気に入りかも!バーニャカウダソースに、和風のへしこを使っているとは思えないくらいベストマッチ。
ネギがとにかく甘くて、上庄さといもは間違いない美味しさ。とにかく美味しい、しか言えません…。
上庄さといも
美味しい里芋が育つ条件を満たした気候、地形、土質に恵まれた、大野市上庄地区の里芋です。この周辺は越前さといもと呼ばれる里芋の生産が盛んで、地元の人は煮っころがしなどが大好き。
(私もほぼ毎日里芋を食べています!よかったら、私が書いた越前さといも記事もご覧ください。)
しかし、「上庄里芋」はその上をいくブランド里芋で、大野市の上庄地区でしか作られません。煮崩れしないので、皮付きのまま煮るのが一般的。そのねっとり、もっちりとした独特の食感のせいなのか、定番の煮っころがしだけではなく、どんなアレンジでも美味しく食べられます。
谷田部葱
小浜市谷田部で栽培される伝統野菜です。白い部分が短く曲がっていますよね。これは、2度植え換えを行い、2度目に斜めに植えるからなんだそうです。
また、それによって土に埋まっている部分の甘み、柔らかさが増すんだとか。
へしこ
魚(主に鯖)を塩漬けして、さらに糠漬けにした福井の伝統的な保存食です。福井では、お酒やご飯のお供の大定番。炙ってそのまま食べたり、お茶漬けにしたりして楽しみます。
アンチョビみたい、という声もあるので、バーニャカウダソースになるのは納得!
へしこの詳細はこちら>>酒の肴やお茶漬けで食べたい!福井の郷土料理『へしこ』とは?
上庄里芋と舞茸の焼きカレーパン
上庄里芋を使った郷土料理「ころ煮」がまるごと入った、和風の焼きカレーパンです。カレーは舞茸をソテーして入れた、ほんのり甘めの和風味。しっとりとしたやさしい生地は、砂糖の代わりに甘酒を使用、米どころである福井県をイメージしました。
雪国を思わせるルックスとともに、ふるさとの冬に思いを馳せて。
出典:DEAN&DELUCA
こちらも上庄さといもを使っていますね!
割ってみると中から上庄さといもが丸ごと1個出てきました!
さすが上庄さといも!カレーとも相性抜群で、じゃがいも?と思うくらいのホクホク感がありました。
SEASONAL FOOD GATHERINGとは?
この3日間、DEAN&DELUCAで福井食材がこんなに使われているのは、「SEASONAL FOOD GATHERING」期間中だから。
今の時期に獲れた、今の自分の身体が求めている“旬”。それを探し求めていくと、必ず日本各地の豊かな食材や、食文化にめぐり逢います。DEAN & DELUCAでは暮らしの暦・二十四節気になぞらえ、その季節と土地が響きあう、今しかない旬の美味しさを、期間限定でお届けします。
出典:DEAN&DELUCA
というのがコンセプトで、毎月1つの都道府県にフォーカスして、このようなイベントを行っています。
今回は「福井編」ということで、お店に行ってみると、HPには掲載のなかったメニューもたくさんありました。思わずこんなに購入(笑)
ここからは、公式HPには載っていないメニューを紹介します。
越前カレイと越のルビーのアクアパッツァ
カレイとトマトのアクアパッツァです。
購入すると、丸ごと1尾のカレイに白菜、トマト、貝がトッピングされた状態で渡してくれます。(スープは別添え)
トマトは酸味が少なく、噛めば噛むほど旨味が出てくる感じ!これは美味しい!
越前カレイ
福井県で水揚げされるアカガレイです。「越前カレイ」(越前がれい)の名前は、水揚げ量が多い越前町の地名にちなんで。
旬は10~12月頃ですが、福井県では、1月25日の天神講(菅原道真の月命日に行われる行事)の際に、菅原道真の掛け軸に越前がれいの焼き物を供えるという風習があります。菅原道真は学問の神様なので、子供の頭が良くなるように、との願いが込められている風習です。
越のルビー
1989年にバイオテクノロジー技術を用いて開発されたミディトマト(ミニトマトとトマトの中間の大きさのトマト)です。 名前は、福井県出身の作家津村節子さんが、「あたかもルビーのようなトマトが越の国(越前)で作られた」としてつけました。
真っ赤に完熟してから収穫される、糖度8度前後の甘さ、ビタミンCやカルシウムが豊富、などが特徴です。
福井産寒ブリの炙り 山内かぶらと山うにの鬼おろし
寒ブリの炙りにカブおろしがのせられています。味付けは山うに(後述)とすだちポン酢のみなので、さっぱりあっさり、ゆずのいい香りでした。
寒ブリ
美味しいブリの条件は、北陸産で10kg前後、体長1mほどのものなんだそうです。特に美浜町の日向漁港で盛んに行われており、日向の大敷網は水揚げ、網の大きさともに福井県一の規模を誇っています。
山内かぶら
若狭町山内集落に伝わる伝統野菜です。
表面にエクボがあり、ひげ根が多く、葉は長くしっかりしており、煮崩れしにくく風味が良いのが特徴です。
出典:若狭町
山うに
鯖江市河和田(かわだ)地区に伝わる伝統的な薬味。柚子、福耳とうがらし(赤ナンバ)、鷹の爪、塩で作られています。
- 見た目がうにのようだから「山うに」
- 福井の特産品「塩ウニ」(塩漬けのウニを練り上げた加工品で、日本三大珍味の一つ)に似ているから「山うに」
などと言われていて、
むかしは行商人が来て、魚介類と山の物を交換していた。海側の人が塩ウニを持ってきて「ほら、海にはこんなにおいしいものがある」って持ってきたものに対抗して、山のおいしいもの「山うに」をつくった
出典:特定非営利活動法人日本フードコーディネーター協会公式サイト
なんて話もあるんだとか。
お鍋にも焼肉にも、マヨネーズと混ぜて野菜のディップにも…さまざまな使い方ができて、最近再注目されています。
牛カイノミのグリル 地からし醤油ソース
地からし、田舎味噌、玉葱、ハチミツのソースを牛カイノミにかけていただきます。
地からし
地からしとは、福井県産のからし種でつくったからし粉の事。福井の隠れた特産品です。越前海岸や三国(坂井市)の漁師さんは、お刺身に地がらしを使うそうです。
とみつ金時の重ね焼き マスカルポーネソース
さつまいもをミルフィーユのように重ねて焼き、マスカルポーネを添えた一品。美味しくないはずがありません!クリームには、マスカルポーネ、生クリーム、はちみつ、グラナパダーノ(チーズ)が使われているようです。お家でも作りたいかも。
とみつ金時
あわら市の富津地区で栽培されたブランドさつまいもです。上品な甘さと適度な水分のさつまいもで、県内では、とみつ金時を使ったスイーツなどもよく見かけます。
SEASONAL FOOD GATHERING福井編は本日で終了!お近くの方は是非行ってみてください。
詳しくはこちら→https://www.deandeluca.co.jp/contents/sfg_1901.html
関連リンク
https://dearfukui.jp/gourmet/1871